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日本のトイレが世界を救う!!

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株式会社LIXIL・安全で衛生的なトイレの大切さを学ぶ授業

 3月4日、富里市立富里第一小学校の6年生を対象に「トイレ」をテーマとした授業が実施された。この授業は株式会社LIXILとNPO法人企業教育研究会が協力して開発。安全で衛生的なトイレの大切さを学ぶ内容だ。トイレに関わる世界の問題を知るとともに、日本ができることは何かを考える。

トイレの歴史 日本はトイレ先進国

 「日本のトイレが世界を救う!!」という意外性のある授業のテーマが提示され、驚く子どもたち。まずは、自分たちの身近にあるトイレにどんな機能があるか確認した後、講師が日本や世界のトイレの歴史を紹介。江戸時代は排泄物を肥料として活用していたこと、中世のヨーロッパでは家の窓から排泄物が投げ捨てられていたことなどを、アニメーションを見ながら学習する。各時代の排泄物の処理方法に子どもたちは興味津々。歴史の話が終わり、今度はケニアのスラムにある学校のトイレの写真が紹介された。「もしも学校のトイレがこれだったらどうする?」と講師が問いかける。「学校に来られない」「トイレのために一度家に帰る」といった意見が出た。ここから、現代の世界が抱えるトイレの問題へと話が移っていく。

世界のトイレ問題とLIXILの活動

 世界の人口の3分の1の人が衛生的なトイレを使用できていない。衛生的なトイレがないことが原因で亡くなる5歳未満の子どもが1日1400人以上いること、トイレすらなく人目につかない草むらに用を足しに行く道中で事故にあってしまう人がいることなど、衝撃的な話が続く。「私たちにできることはないのか?」その一つとして、LIXILが取り組む「世界の学校のトイレを改善するプロジェクト」を紹介。ケニアの学校のトイレを改善した取り組みについて、映像で紹介する。現地の風景や、ケニアの学校の子どもたちが新しいトイレの設置をとても喜んでいる様子などが流れる。子どもたちは真剣なまなざしで映像を見ていた。

写真

トイレに対する見方が変わる

 授業の後半では、ケニアでの取り組みの解説や、他国での活動事例を紹介。また、日本国内では節水型のトイレを開発することで環境問題にも貢献していることを学習する。クイズ形式を交えながら進み、意見を交わしながら理解を深めていった。授業を受けた児童からは「ふだんあたり前に感じているトイレが、他の国では重大な問題になっていることがわかりました」「将来の夢が『世界を変えること』だったので、アフリカなどの人たちの生活について考えることがありました。私も海外の支援ができるようにがんばります」などの感想があがった。この授業の詳しい内容に関する問い合わせはNPO法人企業教育研究会・事務局(電話043・308・7229)まで。

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