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数学の知識を活用して星の距離を測定しよう!

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「宇宙観測を支える情報技術とエンジニア」授業プログラム

 NPO法人企業教育研究会(千葉県千葉市=以下、ACE)は、文部科学省の宇宙航空科学技術推進委託費の採択を受け、宇宙観測を支える情報技術とエンジニアの仕事について学習する授業プログラムの開発・実践を行っている。平成27年度は、全国から10校の中学校を公募して出張授業を行う。

星の動きを観測しよう

 対象は中学1年生~3年生。国立天文台の位置天文衛星計画(JASMINE)を題材に、数学で学習する図形の証明や三角形の合同条件などが宇宙観測の技術に活用されていることを学ぶ、2時間のプログラムだ。
 授業はACEのスタッフが進行。1時間目は、古代ギリシアのタレスがナビゲーターとして登場するアニメーション教材を視聴する。星の観測をしていたタレスが現代に迷い込み、国立天文台で位置天文学を研究している郷田直輝教授と出会い、宇宙観測の仕組みについて学ぶストーリーだ。ストロー分度器を使い、止まっている模型の星までの距離を計算して求める実習を行う。
 2時間目は、星は常に動いていることから、どうやってその距離を正確に測ることができるかがテーマとなる。星は地球の公転の影響で生じる楕円の動きと、星自身の動きが合わさった複雑な動きをしていることをアニメーションで紹介。動きを正確に観測して大量のデータを分析することで、星の距離を正確に決めることができることを説明する。再びストロー分度器を使い、今度は動きのある模型の星の位置を複数回、測定。
 その後、どんな動きをするのかをタブレット端末を使用して、計算で予測する。最後に郷田教授のインタビュー映像でJASMINEプロジェクトの内容を知る。また、データの分析に携わる日本IBMのエンジニアのインタビュー映像も視聴。データ分析を行うエンジニアの仕事を紹介する。

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出張授業実施校を募集

 平成26年度は、千葉県内の3校の中学校で授業を実施。今年度は出張授業(費用は無料)を行い、最終的には全国の中学校で活用できる教材パッケージとして公開する予定だ。
 出張授業の申込みや授業の内容に関する問い合わせは、ACEの事務局(電話043・308・7229)まで。
 授業の指導案などの情報はWebサイト(http://ace-npo.org/info/space)に掲載されている。

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