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Webコンテンツを活用して「お金」の仕組みを学ぶ

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三菱UFJフィナンシャル・グループによる「金融経済を学ぼう」を活用した授業

 「アルミ缶回収で得たお金はどうしよう?教室に置いておくのと、銀行に預けるのでは、どちらがよいかな?」

 担任の先生に問いかけられる子どもたち。これは、宇治市立莵道第二小学校6年生での授業の一幕である。
 この授業は、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループと筑波大学が「次世代社会の担い手育成」を目的に作成した経済教育支援プログラム「金融経済を学ぼう」を活用した授業である。
 当プログラムは、教員が金融経済教育を行う際に役立つコンテンツを提供するWebサイトと、実際にそのコンテンツを活用する授業の指導案(DVD付き指導案冊子)からなる。
 当プログラムは「使う」「貯める」「借りる」「経済活動」の4つのテーマに分かれている。今回は、子どもたちが継続して集めてきたアルミ缶を換金する日が近づいており、本授業をきっかけに、様々なお金の貯め方があることに気付き、銀行の仕組みや役割について学んでほしいという先生のねらいから、「貯める」をピックアップしての授業となった。

「置いておく」と「預ける」どっちがいい?

 お金を貯める方法には、自分たちで管理する方法と銀行を利用する方法の2通りがあるということは知っている子どもたち。そこではじめに、その2つの方法のメリットとデメリットについて改めて考えていく。銀行に預けるメリットとして、「盗まれない」「安全」「利息がつく」などの意見があがる。意見が出た後は、メリットとデメリットについての解説が載っているwebコンテンツ「図説・解説 様々なお金の貯め方」を見ながら意見を丁寧に整理していく。ここで先生が視点を変える質問をする。
 「私たちのメリットとして利息がつくのはよいけれど、それでは銀行は損することにならないか?」
 答えにつまる子どもたちに、「今日は特別にゲストの方をお招きしているので教えてもらいましょう」と、特別講師である株式会社三菱東京UFJ銀行の酒井宏昌さんを紹介する。

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「銀行」の仕組みがわかった!

 酒井さんはwebコンテンツ「図説・解説 どこへ行くの、預けたお金」をもとに、時折預金通帳の見本などを見せながら、銀行の仕事として、「預金」の他に「貸し出し」「為替」もあることを説明した。自分たちの預けたお金が貸し出され、社会の中でお金が回っているということをはじめて知った子どもたちは、真剣な表情で酒井さんの話を聞いていた。
 その後、子どもたちは意見を出し合い、アルミ缶を換金したお金を銀行に預金することにした。銀行の方からお話をいただいたり、webコンテンツを見たりしながら得た知識を生かし、金融経済という大きなテーマについて、より体験的に学んでゆくことができそうである。

DVD付き指導案冊子 無料配布中

 経済教育支援プログラム「金融経済を学ぼう」DVD付き指導案冊子は小学校をはじめとする各種教育機関に無料で配布している。問い合わせや授業の相談はNPO法人企業教育研究会・金融経済教育支援事務局(電話・043・308・7229 受付・土日休日を除く10時~18時)まで。(「金融経済を学ぼう」Webサイト http://www.kinyu-keizai.jp/)

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