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治水の歴史を学び、現代の建設現場をのぞいてみよう!

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千葉県魅力ある建設事業推進協議会と連携した出張授業

 千葉県魅力ある建設事業推進協議会(以下、CCIちば)とNPO法人企業教育研究会(以下、ACE)が協力して開発した出張授業「千葉県の建設業の仕事」が2014年3月18日、千葉大学教育学部附属小学校の5年生を対象に行われた。
 千葉県八千代市の建設業経営者である株式会社船越組、代表取締役の船越博文さんと共に、江戸時代から現代まで続く千葉県の治水工事を学習。最先端の建設技術について、映像や模型を使って解説することで、建設業が私たちの生活を守る大切な仕事であることを子どもたちに実感してもらうことをねらいとしている。

河川や土壌と闘った約3百年の物語

 授業の導入では、子どもたちにとって身近な新川・花見川の護岸工事の写真を紹介。「見たことある!」という声があがった。その後、印旛沼干拓を試みた染谷源右衛門の歴史を、アニメーション教材を用いて物語形式で提示。「染谷源右衛門が洪水問題を解決するためにチャレンジした工事は、このような新川の土の柔らかさに苦しめられました」と解説。実際の土を触ったりクイズに答えたりしてもらった。
 「それから約250年後、遂に大和田機場が完成し、悲願が達成されました」と、郷土の歴史を元にして現在の川の様子を動画で確認。機場の実際の様子や堤防が決壊する実験モデルを見て、驚きの声があがった。

写真

最先端の護岸工事を実感!

 授業の後半では、船越さんが最先端の護岸工事について子供たちと対話しながら解説。新川の護岸工事には、石材を詰めた「かごマット」工法など、河川に棲む生物の環境に配慮した工法が採用されている。長さ13メートルに及ぶ「鋼矢板」の打ち込みは、護岸工事をする作業員を守るために行われている。「熟練の技が必要だということが分かった」という感想があがった。
 最後に、船越さんから「災害時の復旧工事をしているのも私たち建設業の仕事。父親も護岸工事をしていた。技術を伝承することが大切」とメッセージが伝えられた。プレゼントとして、壁新聞「千葉県の災害復興を支える建設業」が子どもたちへ配布された。建設業が暮らしの中に密着していることが、豊富な写真と記事によって実感できるようになっている。なお、壁新聞はCCIちばのWebサイトからも取得できる。(http://www.ccichiba.jp/2013/imageup_kabe201305.html)

千葉県内の小中学校で出張授業の募集開始

 CCIちばでは、2014年9月より千葉県内の小・中学校を対象に出張授業の実施校を募集する。建設業の関係者がACEのスタッフとともに授業を行う。小学校の社会科学習や、中学校のキャリア教育としての職業人講演など、幅広いねらいに対応する。費用など無料。
 授業の申し込みはNPO法人企業教育研究会Webサイト(http://ace-npo.org/info/kensetsu/)などで受け付ける。問い合わせは、同会・事務局(電話:043・308・7229)まで。

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