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金融教育の授業づくりを考える研修会を実施

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企業の協力による授業づくり 三菱UFJフィナンシャル・グループ「金融経済を学ぼう」

 金融やお金に関する授業をどのように進めるべきか、夏休みの期間を利用して、山梨県の上野原市立棡原小学校で校内研修会が開催された。
 その中で、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループと筑波大学が作成した経済教育支援プログラム「金融経済を学ぼう」を活用した授業を体験するプログラムが行われた。研修は、三菱東京UFJ銀行八王子支店の白井順次郎支店長と、NPO法人企業教育研究会が学校を訪問して実施された。

模擬授業を体験

 研修の冒頭では、NPOがこれまでに企業や外部機関と連携して実施した授業の事例を紹介。キャリア教育の視点から金融経済教育をとらえ、実社会と日常の学習がつながることの有効性が説明された。次に、2008年度に「金融経済を学ぼう」の教材を活用して実践された2つの授業事例を紹介。参加した教員が児童役となって授業を体験する時間が設けられた。
 まず、昨年宇治市の小学校で実施された事例が紹介された。子どもたちが継続して集めたアルミ缶を換金することをきっかけに、さまざまなお金の貯め方があることに気付かせ、銀行の仕組みや役割について「貯める」をテーマにした教材を活用して学ぶ授業の事例を体験。最後には白井支店長からお金の成り立ちや銀行の役割が説明された。
 休憩をはさんで、今度は品川区の小学校で実施された授業を紹介。家庭科「お金の使い方」の単元の導入として、家庭で使われるお金の費目を、使われ方で3つに分類する教材を使い、意見交換をする時間を体験し、教科学習の中でも活用できる方法が説明された。

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今後の授業づくりを考えるきっかけに

 2つの授業を体験した後は、今後どのように金融経済教育を組み立てていくか、という質問を中心に質疑応答が行われた。「経済活動の模擬体験は、お金を儲けることを目的の中心にすることはあまり良くない。実際に経済活動をしている人に話を聞く活動や、商品を販売することで喜ぶのは誰かを考えることといった職業観を学ぶ活動を加えることが必要である」といった意見などが出された。
 最後に、事前に受け付けた銀行に関する質問に対し、白井支店長から解説がなされ、今後の学校の授業づくりに活かせる約2時間半の研修が終了した。

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