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ウェブサイト活用し食育授業

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日本マクドナルド「食育の時間」

 「班ごとに皆さんの好きな食べ物を発表しあってください」との問いかけに「やきにくです」「たこやき!」「みそラーメンとぎょうざ!」と答える児童たち。
 岩手・水沢市立水沢小学校5年1組での食育授業の様子だ。この授業は、日本マクドナルド(株)が開設したウェブサイト「食育の時間」を活用して行われた。

 同社ではCSR(企業の社会的責任)の一環として、食育支援をスタートし、7月に子どもを対象としたこのサイトを開設した。同サイトは、NHKエデュケーショナルと千葉市のNPO法人企業教育研究会の協力により作成され、小中学校の[総合的な学習の時間]で活用できる食育に関する情報を提供している。「栄養バランス」や「衛生管理」など5つのテーマで構成されており、アニメやゲームを取り入れ、楽しく学べるように工夫されているのが特徴だ。

好きなものだけ食べちゃいけないの?

 授業では、同サイトを利用し、子どもたちが好きなものだけ食べる弊害について考えていく。まず授業の導入でアニメを見せて子どもたちをひきつけ、班ごとに自分たちの好きな食べ物について話し合いを行った。そして教師が「好きなものだけ食べると、なぜ困るのですか?」と問いかけると、子どもたちは自分たちで答えを予想し、「食育の時間」のウェブサイトで栄養素や栄養バランスについて調べ活動を行った。
 さらにその後の時間では、「バランスのとれた食事」について給食を例に考え、子どもたち自ら「バランスのとれた食事プラン」を提案した。授業では、栄養士もゲストティーチャーとして登場し、給食での栄養バランスの工夫や、子どもたちが考えた食事プランに対するアドバイスを行った。

 授業を受けた児童は「栄養素について詳しく知ることができた。これからも栄養のバランスについて考えたいです」「毎日バランスのとれた給食を考えている栄養士さんはすごいなと思いました」と話した。
 担任の佐藤正寿教諭は「子どもたちが栄養素や食事のバランスについて具体的に学ぶことができた。日常の食事に対して関心を持つという点で、食育授業はもっと推し進めなければならないと思う」と感想を語った。

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全国で実験授業を実施

 今後は、「基礎代謝」や「衛生管理」などのテーマについて、千葉・愛知・京都・鹿児島など全国の小・中学校4校で授業を行う。その授業の様子は「食育の時間」に掲載される予定だ。

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