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わたしたちの音楽と著作権

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音楽に関わる仕事を知ろう

 「わたしたちに音楽が届けられるまでに、いったいどんな仕事があるでしょうか?」普段から音楽に慣れ親しんでいる中学生や高校生でもなかなか答えることはできない。
 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下SME)とNPO法人企業教育研究会は「守ろう私たちの音楽を♪」をテーマに、音楽が届けられるまでのレコード会社の仕事や、著作権を理解するための出前授業を実施している。この授業は、SMEの社員とNPOスタッフが進行。2時間展開で行われ、1時間目は音楽に関わる仕事、2時間目は音楽と著作権について考える内容になっている。

音楽に関わる仕事を知ろう

 最初に、レコード会社の仕事を学ぶ。レコード盤を実際に見て、音楽の楽しみ方がレコードからCD、そして音楽配信へと変わっていく流れを学習。「音楽の楽しみ方が変わっても、いい音楽を届けることがレコード会社の基本的な仕事」とSMEの社員から説明を受ける。
 その後、1人の新人がデビューするまでにどのような人が関わっているのか、実際のスタッフが登場する映像を視聴する。さらに、SMEの所属アーティストを例に仕事を紹介。今回の授業で紹介されたアーティストは西野カナ。彼女のCDを1枚つくるために、どのくらいの人々が関わっていて、どれくらいの時間がかかるのかなどをSMEの社員が説明していく。
 生徒からは「1枚のCDにそんなにも多くの人がかかわっているとは知らなかった」「何気なく聴いている音楽にも、たくさんの人が関わっているなんて驚き」などの感想が上がった。

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著作権について考えてみよう

 2時間目では、現在、大きな問題となっている違法音楽配信について学ぶ。違法音楽配信の現状をグラフから学び、正規の音楽ダウンロードよりも数が多くなっていることを知る。その上で、違法音楽配信でいったい誰が困るのかを生徒は考える。音楽が生み出されて、聞き手に届き、また音楽が生み出されていくサイクルが違法音楽配信によって途切れてしまうことを説明。違法な行為がいい音楽に触れる機会をどんどん失わせていることを気付かせる内容になっている。
 生徒たちは、その後著作権を学ぶためのクイズに取りかかる。クイズは、「クラスの友達に、私が持っている音楽CDをCD‐Rにコピーしてあげることはできますか?」といった、実生活でおこりそうな内容になっている。最後にSMEの社員が生徒たちからの質問に答えて2時間の授業は終了。
 生徒からは「違法だとは知らなかった」という声だけでなく「音楽を楽しむためにきちんとルールを守る必要があると思った」という感想があがった。

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