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非接触IC技術から学ぶユビキタス社会

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ソニーによるIC技術の出前授業

 「みなさん、このカード、知っていますか?」
 「Suica(スイカ)だ!通学で使っているよ」
 「今日は、このJR東日本のICカード『Suica(スイカ)』などに使われている非接触IC技術について考えていきましょう」

高校・情報で授業を実施

 千葉県立袖ヶ浦高校・3年生の情報の授業の様子だ。この授業は、情報社会を支える情報技術について「非接触IC技術」から学んでもらおうと、ソニー(株)とNPO法人企業教育研究会が企画し行ったもの。授業では、同社の今里直さんが講師となり、非接触IC技術の仕組みや、社会での活用例についてビデオ教材や体験などを交えて説明した。

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非接触IC技術について学ぶ

 授業では、まず非接触ICカード「フェリカ」を使い、生徒の出欠席を確認するという体験を行った後、非接触IC技術について説明を行った。その後、社会の中での活用について、電子マネーや会員証、クーポンサービスなどを紹介し、ビデオを用いて沖縄での地域ぐるみの取り組みを紹介した。
 さらにその後の時間では、実際の活用例を基に生徒自らがサービスを考え、発表した。生徒からは「遊園地などで小銭を使わずに遊べたり、割引のクーポンを入れることで囲い込みになる」といったアイデアや「病院で、電子マネーで支払いができたり、診察券にもなる」「学校の購買で導入し、ポイントを付ける」などのアイデアが出された。講師の今里さんは「現在すでに行われているサービスもあるが、どれも身近な視点で考えているので、実用性がある。今後も考えてほしい」と感想を述べた。
 授業の最後には、今里さん自身について、仕事に就いたきっかけや仕事の内容、さらに自分が高校生の時に体験したことなどを話し、「いろいろなことを経験してほしい」と高校生にメッセージを送った。

講師の話はキャリア教育にも

 授業を受けた生徒は「身近なSuicaが、こんな仕組みで動いていることに驚いた。この技術が発展していけばよいと思いました」「将来、ICカードにかかわる仕事に就きたいと思っているので、今里さんのお話はとても参考になった。今後も身近な活用例を考えていきたい」と話した。
 また、授業をサポートした同研究会の八島さんは「高校生には非接触IC技術は多少分かりにくい話だが、実験やビデオなどを使うことで、技術面だけでなく社会での活用を理解してくれたようだった。講師が子どものアイデアにコメントしたり、自分の仕事について話をすることは、キャリア教育としても意義のあることだと思う。」と感想を語ってくれた。

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