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エコツアーをつくってみよう

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地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト(6)

 「北海道の冬は寒くて、しかも雪がたくさん降るので、雪国を満喫できるような旅行を考えました」「今まではあまり知られていなかったけど、房総半島の鋸山(のこぎりやま)で珍しい昆虫を見つけることができます」

国土と環境

 千葉・習志野市立大久保東小学校5年生での授業の様子だ。この授業は、経済産業省「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」の一環として、NPO法人企業教育研究会が企画し、(株)ジェイティービー(JTB)の協力の下、行われた。授業内容は社会科の「国土と環境」。5年生25グループが、それぞれ約1カ月間考えたエコツアーについて模造紙にまとめ、発表した。

ツアーのつくり方を学ぶ

 初回の授業では、同社広報部三ツ橋明子さんが学校を訪れ、「小学生がいる家族でも楽しめるエコツアーをつくってください」と子どもたちに依頼。エコツアーとは、「自然を観察したり、生き物や自然環境を保護する活動に参加したりする、自然に優しい旅行」のこと。授業では、屋久島や尾瀬など、観光客が増えすぎ、環境に悪い影響を与えてしまった事例から、エコツアーが推進されてくるまでの流れをクイズで追うことによって、エコツアーの必要性を学んだ。
 また、NPOが作成したビデオ教材を見ながら、エコツアーを実際に講師と一緒に考え、エコツアーのつくり方や、旅行会社の仕事に触れた。
 子どもたちが調べていく過程を指導してきた同校の遠藤弓子教諭は、「どんどん調べていくと、インターネットで分からないところが出てきた。そういった班は電話をして現地の人に問い合わせていた。途中、時間的なものもあり、大変だったが、粘り強く頑張っていた」と話す。中には、実際に現地に行ってきた子どももいたようだ。

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「旅行をつくるプロ」からのアドバイス

 授業の最後には、講師が子どもたちのつくったエコツアーに対して一つ一つコメントを行う。「私たちは思い付かないような小学生ならではの視点に驚いた」「実際に現地の人に聞いたりして細かいところまで確認してくれたところが良かった」。講師のコメントを子どもたちは嬉しそうに聞いていた。
 発表を終えた子どもは、「エコツアーを考える学習をして、初めはみんなの意見がまとまらず大変でした。場所が決まると、たくさん意見が出てしまってすごく大変だったけど、無事発表できて良かったです。とても楽しかったです」と感想を話した。

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