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| 環境・エネルギー学習の基礎と展開 |
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(04) 優れた環境対策技術持つ日本 努力と技術、教育の視点に |
| 千葉大学非常勤講師 向山 洋一氏 |
(平成16年03月19日) |
地球温暖化防止会議で温室効果ガス6%削減を約束した日本
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1997年、京都で地球温暖化防止会議が開催された。この会議で、日本は二酸化炭素などの温室効果ガスを6%削減するという約束をした。6%削減というのは1990年を基準としての数字である。つまり、1990年当時の二酸化炭素排出量より6%削減しなければならないのである。しかし、2000年の二酸化炭素発生量は1990年と比べて8%も増加している。約束を果たすには二酸化炭素を14%も削減しなくてはならないのである。
二酸化炭素の増加に伴う地球温暖化問題は深刻である。海面上昇、異常気象、マラリアのまん延など、まさに地球規模の問題である。例えば、南太平洋上にあるツバルという小さな島国は、国を捨てニュージーランドへ移住することを決めている。国土が海面下に沈んでしまうからである。日本の大都市もそのほとんどが海に面している。大打撃を受けることは間違いない。
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千葉大学非常勤講師 向山 洋一氏
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化石燃料大量消費でますます増える二酸化炭素
二酸化炭素増加の一番の原因は、化石燃料の消費である。しかし、化石燃料の消費を抑えるのは極めて難しい。なぜなら、現在の生活は化石燃料の大量消費によって支えられているからである。例えば、日本の食料生産について考えてみよう。日本の農業従事者のほとんどは高齢者である。にもかかわらず農作業を継続できるのは機械の力があるからである。また、普段は会社に勤め、休日に農作業をするという兼業農家も機械の力なしには存続できない。石油が使えなくなったら日本の農業は壊滅的な打撃を受ける。
それだけではない、日本の現在の食糧自給率はカロリーベースで約40%である。あとの60%は輸入に頼っている。船や飛行機を使って輸入しているのである。石油がなくなったらこうした輸入の道も断たれてしまうのである。
日本の優れた技術を環境教育の素材に
さて、京都会議において日本が提示した温室効果ガス6%削減という目標である。当時のマスコミの多くは、この目標を批難する論調が強かった。それは、日本の削減目標が、米国7%、EU8%という数字に比べて低かったからである。
この批難は、日本の実情を知らない的はずれの批難である。日本は、世界一の環境問題対応国なのだ。100メートル競走の記録にたとえるなら日本の二酸化炭素削減の努力は10秒である。一方、アメリカやEUは10数秒である。中国などは20秒台だ。日本の場合は、削り落とせる部分はすべて削り落として全力で走っているのである。一方、アメリカやEUはまだかなり余力を残している。古い設備の工場や火力発電所などが数多く存在するからである。そうした条件を考慮せず、すべての国が一律に一秒減らそうというのが京都議定書だ。100メートル走10秒フラットを9秒にするにはどれだけ大変か推定できるだろう。
日本の省エネへの努力は、涙ぐましい。例えば、すべての産業のもとになる鉄を生産する鉄鋼業を例にとってみよう。日本の一貫製鉄所での鉄鋼生産にかかわるエネルギー原単位を100とするとEUは110、アメリカは120、中国は150となる。つまり、日本は世界一少ないエネルギーで鉄を生産できるのである。しかも品質は世界一である。日本の製鉄所の技術を導入すれば、それだけで大幅な二酸化炭素の削減が可能になるのである。技術改良に日夜努力し、このような高いレベルをつくり上げた。
日本の環境対策技術は、現在、世界一の水準である。世界初のハイブリッドカーも、世界一熱効率の高い火力発電所の炉も日本で開発されている。もちろんこうした技術開発の裏には、日本の技術者の血のにじむような努力があったのである。日本は古来よりモノづくりで国を成り立たせてきた。日本が開発した環境対策技術が二酸化炭素削減のために大きな役割を果たすことは間違いない。そして、こうした視点からの環境エネルギー教育もまたなされるべきである。
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主要製鉄国のエネルギー原単位比較
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