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| 環境・エネルギー学習の基礎と展開 |
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(01) エネルギーの基礎学習不足を克服する授業を |
| 兵庫・滝野町立滝野南小学校 谷 和樹教諭 |
(平成15年11月21日) |
深刻なエネルギー事情
近い将来に石油を中心としたエネルギーが枯渇し始めると言われている。石油の可採年数は、およそあと40年。これは、40年後に石油がぴったりとなくなるというものではない。10年後、20年後を待たずに生産量はピークを迎え、その後下降をたどり始める可能性が高い。コストが上がり、ほかのエネルギー源へのシフトを考えなければならなくなる。また、化石燃料を燃やすことで地球温暖化などの大規模な環境破壊が進んでいて、もはや回復不能なところまで来ている。日本はいわゆるCOP3において二酸化炭素などの地球温暖化ガスの6%削減を約束したが、実現は極めて難しい状況である。
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兵庫・滝野町立 滝野南小学校 谷 和樹教諭
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遅れている日本のエネルギー教育
ところが、学校現場ではこのようなエネルギー問題について正面から取り上げた実践はまだ少ない。日本では、エネルギーについての最低限の知識を教える授業でさえあまり行われていない。それは、次のような日本の高校生とヨーロッパの高校生の意識調査の結果からも分かる。
「『ウランが核分裂して熱を出す』という原子力の基本原理を知っている高校生は、ヨーロッパ諸国で90%に達しているのに対し、日本では38%にすぎない。」
これは、日本原子力文化振興財団が今から10年前に行った調査の結果である。参加した国は日本、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、スイス、旧チェコスロバキアの7カ国。15歳から18歳までの生徒8,044人を対象とした。日本の生徒は、一般の科学的知識ではヨーロッパ諸国に比べて遜色ないのに、たとえば「原子力発電で、エネルギーを出すメカニズムは何だと思うか。」というごく簡単な問題で「ウランが分裂して熱を出す」という単純な回答を出せない。先進各国の高校生が8割、9割の正答率であるのに比べ、日本は38%という極端に低い正答率で最下位である。
ほかの科学的な知識は劣っていないのに、こと原子力発電や放射線に関することとなると正答率が極端に落ちるのが日本の特徴である。これは、日本の高校生たちのレベルが低いためではない。今まで、学校できちんと教えられたことがなかったことが原因であると言わざるを得ない。小学校も含め、公教育の教師たちに責任がある。
エネルギー問題正面からとらえ、授業化
現在のエネルギー教育の弱点として、エネルギー教育全国協議会の座長である向山洋一氏は次の3点を挙げた。「第1に、事実が教育されていない。第2に、風評で語られている。第3に、可能性に逃げている」(『TOSSエネルギー教育第一期エネルギー教育活動報告』より抜粋)
ごく簡単な事実、つまり発電のごく基本的な原理さえ教えられていない。多くがマスコミなどの風評をもとに語られている。先の調査によれば、日本の子どもたちが原子力や原子力発電の知識を何から得ているかというと、74%が「ラジオ・テレビ」からである。これは7カ国中で1位。「学校の授業から入手した」の回答が、46%で、こちらは最下位である。原子力発電所は何となく危険なイメージが先行しているし、太陽光発電などの新エネルギーは何となくバラ色のようなイメージが先行している。具体的な数値やデータの比較で語られていない。リスクとコストを冷静に見ることができていないのである。
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エネルギー問題は国家の進路を左右し、時には戦争を引き起こすほどの重要な問題である。将来のエネルギーの確保を現実的に考え、事実を正しく分析し、授業化する必要がある。
1997年に設立されたエネルギー教育全国協議会では、エネルギー問題について事実をもとに考えた授業プランが数多く提案され、現在は約3,000校で授業が実施されるようになってきている。今後もこうした努力を進めていくことが大切である。
*エネルギー教育全国協議会は授業を通じて環境・エネルギーの大切さを子どもたちに伝えていくことを目的として設立された団体。
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エネルギー教育全国協議会主催 エネルギー教育シンポジウムの様子
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エネルギー教育全国協議会ホームページ
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