教室に雪を持ち込む
室蘭工業大学の媚山政良助教授は、雪捨て場を見て「ただ捨てられているのはもったいない」と思いつき、研究をスタートさせた。
媚山氏の計算によれば、雪1トンは原油10リットル分のエネルギーに相当し、二酸化炭素30キログラムを削減できることになる。
教室に雪を持ち込んだ。美唄市には雪山をパーク材で覆い、夏まで貯蔵する施設がある。そこからいただいた。生徒は大喜びだった。
「雪はエネルギーになると思いますか?」と聞いた。「ならない」と答えた。しかし、雪国では古くから氷室として利用されてきた。現在では、「新エネルギー促進法」によって、雪(冷熱)は新エネルギーに位置付けられている。
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「雪中米」を食べる
北海道沼田町にある「スノー・クール・ライス・ファクトリー」の写真を提示し、「この建物には2つの物が保管されています。何ですか」と聞いた。正解は「雪と米」である。
沼田町は穀倉地帯であるとともに、5メートル以上の雪が積もる豪雪地帯である。稲作農家は、産地間競争を勝ち抜くため「端境期となる春から夏に米を出荷できないか?」という難題に取り組んでいた。媚山氏との共同研究で完成した「スノー・クール・ライス・ファクトリー」は、ダンプカー500台分の雪を利用した米の低温貯留乾燥調整施設である。
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雪を貯蔵し夏のエアコン代わりに 使用する「雪冷房マンション」
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室内は米の保管に最適な温度5度、湿度70%に保たれている。電気冷房と違い、品質を下げることなく夏まで新米の鮮度を保つ。さらに、ランニング・コストも3分の1以下。ここで保管された米は「雪中米」というブランドで出荷されている。実際に生徒に食べてもらった。「おいしい」と好評であった。
世界初の雪冷房マンション
新エネ大賞を受賞したマンションの写真(上写真)を提示し、「マンション横の倉庫に雪を入れています。この雪は何に使われるのでしょうか」と聞いた。「雪だるまをつくる」「かき氷にする」など楽しい答えが返ってきた。正解は「夏の冷房」である。
駐車場の雪を貯蔵庫に保存する。通常のエアコンと比較すると電気代は3分の1。除雪の際に出る雪を利用しており、雪捨て場の確保に悩む雪国の自治体から注目されている。
新エネルギー・雪(冷熱)の可能性
現在、「雪発電」(雪サイホン)の研究、雪の中に空気中のメタンガスを取り込む実験、大通公園の地下に雪を貯蔵し夏の冷房に使う実験が行われている。
「やがて、雪が売買される時代がくる。雪が環境問題解決のエースになることは時間の問題である」とは、媚山氏の言葉である。
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