電力会社の出前教室活用
「今日はみんなに電気や放射線について、お話をしたいと思っています。まずは質問です。電気はどういう所に使われているかな?」。「蛍光灯、扇風機、エアコン」と、次々と答える子どもたち。「そう、電気はみんなの身近にあるものに使われていて、生活に密着した非常に大切なものです。」
茨城・水戸市立五軒小学校(梅原勤校長、児童数391人)の5年生を対象とした出前教室「放射線てなに? げんでんeまなびクラブ」の模様だ。「保護者と児童、教師が一体となった活動を行うことでお互いの心の触れ合いを深める」(同校)という狙いの、触れ合い授業の一つとして実施された。PTAが中心となり企画・運営される同校の特色ある取り組みだ。
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工夫凝らした授業を展開
指導するのは、日本原子力発電(株)の制野美広課長ら、同社の職員9名。電気のプロが3人ずつ3クラスに分かれて授業を実践していく。「水戸市は原子力発電施設がある東海村に近く、電気や放射線について学ぶ原子力教育が必要不可欠。本校は今年度から3年間、エネルギー環境教育情報センターの事業である『エネルギー教育実践校』に参加することとなり、実践を始めました。今回の授業はその中の狙いの1つである、学校という枠にとらわれず家庭・地域と連携してエネルギー教育を実践する、という活動に位置付けることができます」(梅原校長)
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出前教室の一場面。 電気を手作りする体験の様子。
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当日用意されたプログラムは、(1)電気ができる仕組みや発電所の種類・仕組みなどを学ぶ「身近な電気の話」 (2)大地や食べ物など自然界の放射線について学ぶ「身の周りの放射線」 (3)目に見えない放射線を飛行機雲のように確かめることができる「霧箱の作成・実験」 (4)親子で一緒に懐中電灯づくりを楽しむ「工作教室」といった内容。陽子や電子について習っていない小学生に教えるだけに、特に(2)には講師たちも工夫を凝らす。
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放射線の測定を体験
「ウランの原子核に中性子をぶつけると分裂して熱を出します。ちょうどみなさんは4人ずつ班で座っていますが、例えば1班に誰かがすごいスピードで飛び込んでくると、衝撃で班の人ははじかれてしまいます。その人たちがさらに次々とほかの班に飛び込んでいくとすると、全体がバラバラになってしまいますね。それと似たような状況が核分裂なのです」と制野課長。それを聞いた児童たちは、ほぼ全員が「なるほど」とうなずき、イメージできた様子。
その後実際に放射線を測る機械を使って、肥料の一種カリウムから出ている放射線を測定。いよいよメーンイベントの「霧箱」づくりにチャレンジした。
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保護者も子どもと一緒に 「エネルギー学習」を体験した
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約2時間にわたる授業が終了した後、児童の口からは続々と「楽しかった」の声、授業に参加した保護者も満足の様子。今回の授業を企画した同校の滑川さゆり教諭は、「手回し発電機や放射線測定器、霧箱などを使ってイメージしにくい電気や放射線を実感させる内容は、専門家ならでは」と評価。制野課長も「要望があればいつでも出前講座=『げんでんeまなびクラブ』に応じます」と語る。学校からの要請を待っている。
■日本原子力発電HP:http://www.japc.co.jp/
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