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インタビュー
シリーズ「専門家に聞く」
第1回・電力コンサルタント
省エネ文化をはぐくむ電気の使い方

コスモライフ(株)代表取締役 池澤寿弘氏に聞く
第9回 2006年10月23日付 本紙企画特集・日本の環境教育」から
コスモライフ株式会社 代表取締役 池澤 寿弘 氏
写真 :
コスモライフ株式会社 代表取締役 池澤 寿弘 氏
もはや環境に配慮した業務を行わないことがリスクとも言われる近年、企業の環境への取り組みはますます盛んになっている。このシリーズでは、その最先端を行く、環境ビジネスに携わる専門家の話から、学校での環境教育実践に結びつく具体的なヒントを探る。

地球温暖化防止のためのCO2削減方法はさまざま。すぐにできることとして「電気をこまめに消そう」を児童生徒の目標として掲げている学校も少なくない。

コスモライフ(株)は、IT技術を活用し、電気の使用量を確認できる環境推進システム「エコプロ21」を開発・運営する電力コンサルタント企業。

現在、企業などの省エネへの取り組みは、大規模な事業所がエネルギー管理の専門家を常駐させ、高額な監視システムを導入し省エネ法に基づいた実践を行う一方、そこまでコストをかけられない中小の事業所では対策が遅れている。

「エコプロ21」は、電力メータにオムロンの送信機を取り付け、データセンターに送信、インターネットを通じてリアルタイムに電気のさまざまな表やグラフを表示する仕組み。それにより、電気の使用者は自分たちがどれだけの電気を使ったかをパソコン画面で随時見ることができる。つまり、電気を使う「人」の意識を高める省エネの仕方で、その課題を解決するシステムと言える。

電気料金には多様な契約種別がある。同システムでは、140種類もの契約メニューから料金の最も安い契約種別を自動計算で手軽に算出でき、使い過ぎると携帯電話やパソコンに事前に通報する機能もある。そうしたコンセプトや手軽さ、高機能が評価され、平成16年に東京都や千葉県の地球温暖化対策に政策として盛り込まれたほか、販売開始2年足らずで導入実績は500施設以上にのぼり、各地で省エネ効果を上げている。

同社代表取締役社長の池澤寿弘氏に、学校の電気の利用状況について聞くと「学校に限ったことではないのですが、電気の専門家がおらず、電気料金の仕組みや電気供給約款、電気事業法などを熟知していないので、漠然と省エネを行っているケースが多いです」と話す。

あまり知られていないことだが、電気の基本料金は1年間のうち、たった30分間の最大電力使用量で決定されているという。それを知らずに「ただ、こまめに電気を消すだけ」の省エネをしている学校は多いのではないだろうか。

「いつ、何時に、どのような仕組みで、基本料金が決定されるのか分からなくても、電気が見えれば対策は充分に可能です。たとえば、朝に施設の空調を一斉に入れると、それが基本料金をおし上げる原因となります。つまり、これを時差起動にするだけで基本料金の削減につながるのです」と同氏は続ける。同社では、そのように専門家でなくても分かりやすい省エネの手順を、使用者とともに考え、各施設に合わせた運用改善マニュアルを作成している。そのような実績から、「『ジャスト・イン・タイム』で上手に使うことにより10%以上の削減は必ずできます」という。

同社の経営理念は、「愛する地球の生命を守るために日本が世界に誇れる省エネ文化を発信し、多くの皆様と共に定着させ、地球温暖化を防止する」。「高額な省エネ機器を導入する前に、省エネ文化を定着させることが大事」と同氏は語る。それはまさに環境教育の目的そのものだ。(完)
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